アスペルガー症候群の夫の特徴

ご相談いただいていると、「うちの夫はアスペルガー症候群だと思います」とはっきり仰る方もいらっしゃいます。

具体的なお話をうかがってみると、

『待ち合わせ時間に少し遅れただけで、街なかで大声で怒鳴られた』とか、

『友人のいる前で「こんなところでこんなこという?」と驚くような発言をされた』とか、

『たとえ話をしているだけなのに、 「俺を責める気か!」と逆ギレされた』など、

夫の性格に問題を感じている=夫はアスペルガーである、という認識を持っている方もいらっしゃいます。

ですが、こういうことがあったからと言って、みんながみんな、アスペルガー症候群だということではありません。

そもそものご主人の性格や気質から、『たまたまその場面でそうなっているだけ』ということもあります。もともと怒りっぽいとか、ちょっとばかり身勝手だとか、オレ様仕様でモラハラだとか、、、、(>_<)

誤解があるといけませんので、あらかじめ触れておきますが、アスペルガー症候群は精神的な病ではありません。

アスペルガー症候群は、自閉症スペクトラム障害という脳機能の変異からくる障害のなかで、『知的障害や言語障害がないグループ』に属します。

先天的な脳機能の発達にアンバランスさがあるため、相互的な社会関係を保つとか、コミュニケーションをとって理解しあうといったことがとても苦手です。

具体的には、表面上の会話は普通にできるのですが、相手の気持ちを思い図ったり、その場の空気を読んで振る舞うといったことができず、本人に悪意はないのですが、結果として自己中心的になりやすいです。

自分と違う意見や考え方を許容しづらく、一方的な解釈を押し付けたり、誤解や勘違いしやすい反面、相手から反論・否定されると過剰に被害意識をもったり、反発心から拒絶する態度をとったりすることもあります。

また物事に対して強いこだわりがあり、興味を持ったことや自分が重要と位置付けたものについては、とことんつきつめようとします。

それ自体は決して悪いことではないし、仕事や何かを成し遂げようするときには武器となる気質といえますが、物事に対して妥協ができないため、ちょっとしたミスも厳しく責めるなど、相手に対しても完全さを求めたり、「超」がつくほどの潔癖症になってしまう方もいます。

夫がアスペルガーの場合は、夫婦間においても、ご主人の冷たい言葉や態度に傷ついたり、一緒にいることで精神的につらい思いをされることがあると思います。

そのときに、ご主人の言葉を真に受けすぎて振り回されたり、自分がだめだと思うのではなく、『ああ、この人はこういう考えなのね』と受け止めながらも、自分を見失わないようにすることが大事です。

そういうメリハリをつけた考え方や気構えをもったうえで、ご主人とクールに向き合っていくことは、あなた自身を守っていくうえでもとても大切なことです。

 

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