モラハラの実態・思わず耳を疑う言葉の暴力

モラハラは道徳的な嫌がらせで、侮辱や見下げた発言、言葉の暴力による精神的苦痛を与える行為です。

『そんなこともわからないのか?』とか『オマエなんか生きている意味がない』などという言葉はよく耳にしますが、ほかにも、もはや憎しみすら感じるような言葉を平気で口にするケースもあります。

たとえば……

○夫はことあるごとに、『死んでください。今すぐ消えてください』といいます。そして、『あなたが生きていることが私の不幸です』といいます。夜中に私の実家に電話をして、母に対して『あなたの娘はキチガイです』ということもあります。

○子どもを寝かしつけていたら、少しの間、自分もついウトウトしてしまいました。
ほんの10分くらいでしたが、リビングに戻ると夫がすごい顔で睨んでいて、『家事もロクにできないくせに、いい御身分だな』と言われました。

○4歳の息子がワガママを言ったり、癇癪を起こして泣きさけぶことがあるのですが、夫は『おまえのしつけがなってないからだ』と私を怒り『子供をダメをしたのはおまえだ。母親としても、妻としても、人間としてもクズだな』と言います。

モラハラは男性ばかりとは限りません。

妻からのモラハラで苦しんでいる男性もいます。

○妻は私が会社から持ち帰った給料明細を見ては深いため息をつき、『人並みに稼いでくることもできないの?こんな給料でよく恥ずかしくないわね』と罵り、目の前で給料明細を破り捨てられます。それがもう半年も続いています。正直、精神的に限界です……

よく、モラハラは家の中で自分が優位に立ちたいという思いから起こるといわれますが、必ずしもそればかりではなく、単に外で溜まったストレスを、言葉や態度に変換してパートナーにぶつけてしまっていることもありますし、生活環境や仕事などで自尊心が満たされない思いが募って表面化している場合もあります。

したがって、モラハラ夫または妻に対する対処方法も一概にはいえません。

たとえば夫がモラの場合、『えらいわね~、さすがあなたね~』と褒めると良いという話を聞くことがありますが、そもそもモラハラは内面的に相手を精神的に痛めつけたい衝動が働くことが多いので、かえって『俺をバカにする気か』と怒りを買い、余計に始末に負えなくなることもあります。

まぁ、これは相手がモラでなくても、かなりおちょくっている感が出てしまうやり方だと思います。むしろ普通に『お疲れ様、いつもありがとう』といった感謝やねぎらいの言葉をかけて、相手を認めてあげるようにするほうがよいでしょう。

モラハラを感じたら、まずは気持ちの面で少し距離を置くこと、それから自分が悪いと思わないこと、そして相手の言葉や態度、状況を記録して、冷静に何が起きているか理解することが大事です。

中には、『俺がこんなことを言うのはお前が悪いからだ』とか『あなたが私をそうさせるのよ』と言われ、自分のせいだと思ってしまう方がいますが、モラハラを行う本人こそが元凶ですから、あなたが気に病むことはありません。その点はよく心に留めておいてくださいね。

 

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