夫の浮気と姑問題

よくいただくご相談の中には、『姑とうまく行ってない』という内容も多いです。

嫁姑の問題は、二世帯住宅による住み分けが進んでいることもあり、最近はあまり聞かれなくなってきましたが、それでも嫁として夫の実家に嫁いで行けば、常日頃からの関係を持つことは避けられません。

ましてや同居となれば、食事の内容や味付け、入浴の順番、トイレの使い方、行事ごとや冠婚葬祭、買い物や出費にかかわることなどなど、嫁にとって努力と我慢の毎日であることも少なくありません。

中には些細なことで姑からイヤミを毎日のように言われたり、『いつになってら孫の顔が見れるの?』と、子どもができないことを遠まわしに責められたり、『私が若いころは……』と自分が嫁いできたときのことを引き合いに出して理不尽な要求を強いられるなどで、我慢も限界に達してしまっている方もいらっしゃいます。

そんなときに、夫が間に入って、妻を守ってくれるような様子があればいいのですが、夫に助けを求めても、『それはオマエとオフクロの問題で、オレには関係ない』とか『それをうまくやるのがオマエの努めだろ』と言われてしまって、まったく助けてくれないといったケースもよくあります。

そうした我慢やストレスを感じる毎日のなかで夫の浮気が発覚した場合、妻にとって、単純に夫が浮気をやめてくれればいい、という問題ではなくなってくることがあります。

実際、ご相談を伺っていると、『夫が浮気をしている』ということよりも、『私はこれから先も一生こうしてやっていくしかないのだろうか』とか『夫の性格も、姑との関係も、自分が我慢することで成り立っているだけ。もう精神的に疲れたし、解放されたい』という思いを強く持っていらっしゃって、実は悩みの軸はそっちのほうが強いケースはよくあります。

また、ここにさらに他の要因が重なっていることもあります。

たとえば『子供のしつけや教育のことで夫婦の喧嘩が絶えない』とか『夫のギャンブルや酒癖が悪くて……』とか『モラハラ、暴言にうんざり』とか『マザコン夫でなんでも母の言いなりだし……』といった感じです。

ただ、『それでも夫のことは好きだし、離婚したあとの生活の不安もあるし、夫さえちゃんと私を愛してくれたら、ほかのことは我慢してでも、これからもやっていきたいです……』とおっしゃる方も多いです。

このように、人の悩みはたいていは複数が絡み合っていて、しかもそこには複雑な事情もあったりするので、そうした問題を合わせて総合的に考えて「自分にとって本当に幸せな(または望む)選択肢はどれか」をしっかりと見つけ出していくことが大切です。

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