妻のことをどれくらいわかっているか

夫婦関係の修復についてご相談くださる男性の方々に「奥様に対して『償い』というか『罪滅ぼし』としてどういうことをされていますか?または、していこうと思われますか?」とお尋ねすると、たいていの方はまず、『仕事を一生懸命頑張ります』とおっしゃるんですね。

『より多く稼いで、妻がお金に不自由しないように、、、、」

『いい生活をさせて、趣味とかも自由にできるように」って。

それから、『お詫びに何か買ってあげます』とか、

『罪滅ぼしに、先週は妻と食事にいきました』とか。

『どこかに連れていきます。旅行とか、、、映画とか』

『家の手伝いをします。家族サービスします』

『茶碗を洗ったり、子どもの送り迎えをやります。あと犬の世話をしたり、、、』

……お気持ちはわかります。

男性は償いというと、物質的な代償を提供しようとする傾向がありますからね。

でも、おそらくですが、奥様が望まれているのは、それとは別のところにあります。

女性からのご相談のなかで、夫に求めたいこととして一番多いのが、「つらい心を理解してほしい。気持ちに寄り添ってほしい。自分のしたことがどれほど惨いことか、家族の幸せを壊してしまうことかわかってほしい」など、心情に関する理解をあげておられます。

つまり、妻が望んでいることと、夫がやろうとすることの間には、大きなズレが生じているということです。

妻に寄り添う、ということは、口でいうのは簡単ですが、意外と難しいことです。

言葉としても抽象的ですし、人によっては、いつも妻のそばにいることだとか、慰めることだと考える方もいます。

それも間違いではないですが、あえて言えば、単に身体だけがそばあるということではありませんし、単に慰めたり、元気づけるということでもありません。

夫の浮気によって妻の心は時としてコントロール不能になります。

ささいなきっかけで不安定になり、悲しみや怒りの感情に駆られ、自分でもなぜだかわからないような心の動揺に襲われたりします。

そんなときに、妻の心とともにあろうとすること、その苦しみに共感することが、『寄り添う』という姿勢につながっていきます。

そして、自分の行いや発する言葉によって、妻が不安になったり、悲しみを深めないように、夫自身の「ありかた」を見つめ直すと言うことでもあります。

そのためには、妻がどんなことを望み、どんなことを幸せと思い、どんなことに安らぎ、どんなことを喜びとするのか。

あるいは、妻がどんなことを悲しみ、どんなことに不安を感じ、どんなことに怒り、絶望するのか。

それがわからなければ、自分がどうすることが『妻の思いに寄り添う』ことなのか、そもそも判断できませんし、見当違いのことばかりすることになってしまいます。

夫婦関係を修復していくということは、『妻の気持ちをいかに理解するか』が出発点にあると私は日々感じています。