夫婦関係の修復についてご相談くださる男性の方々に「奥さまへの反省の気持ちとして、どんなことをされていますか?」とお尋ねすると、以下のように答えられる方が多いです。
『今まで以上に仕事を頑張っています』
『バッグや洋服を買ってあげました』
『食事に連れていきました』
『旅行の計画を立てています』
『家の手伝いをしています。茶碗を洗ったり、犬の世話をしたり、、、』
それから、『何をしたらいいかわからないので、とりあえず妻に言われたことをやっています』という方もいます。
そして、『これだけのことをしてるんだから、十分、償いはできたはず』と考えがちです。
一方、私が実際にたくさんの女性からのご相談を伺っていて、夫に求めたいこととして一番多いのが、「つらい気持ちをわかってほしい。思いを受け止めてほしい、自分のしたことがどれほど惨いことか、家族の幸せを壊してしまったか自覚して、しっかり反省してほしい」など、心情に関する理解をあげておられます。
ところが男性の方から、「妻の気持ちを受け止めて、寄り添っていきたいです」といったお話を伺うことはほとんどありません。
つまり、妻が求めていることと、夫が思うことの間には大きなズレが生じていて、そもそもそこに気づいていない男性がすごく多い、ということなんです。
ちなみに浮気、不倫などがない夫婦においても、夫が妻の気持ちを理解できている割合は、おおむね3割程度に過ぎないと言われています。(もちろん、それで充分なわけがありませんよね)
ですので、『自分は妻の気持ちをどれだけわかっているだろうか』と振り返ってみることは、ご夫婦の理解を深めていくためにも、ぜひとも必要なことのように思います。
あなたの奥さまは今、どんな言葉をあなたに求め、どんな行動を期待されているでしょうか?
それを知るためには、奥さまが日々どんなことを思い、どんなことを幸せと感じ、どんなことに安らぎ、どんなことを喜びと思っているのか、あるいは、奥さまがどんなことを悲しみ、どんなことに不安を感じ、どんなことに怒り、絶望されるのか。
そうしたことを夫婦の会話や意思の疎通を図りながら感じ取っていくことが大切です。
そうして初めて、『自分は妻の思いにこたえることができているだろうか?』と自問自答してみることができます。
奥さまの思いを少しずつでも理解していくことで、これからの行動を重ねていくこともできますし、ご主人自身の「ありかた」を見つめ直すことにもつながっていくと思います。