不安でたまらないとき

ある書物に、次のように書かれていました。

『不安何なるのは、余計なこと考える余裕があるからだ。目の前のことに本気で集中したら、不安など感じる暇はない』

なるほど、確かに的を得た言葉だと思います。

また、ある選手は、「次の試合で活躍できるか不安です」と監督に言いました。

すると監督は、『それは練習に身が入っていないからだよ。今は全力で練習したら、不安なんて消えてしまうさ』と答えました。

なるほど、心を目の前のことに集中することで、不安を払拭するわけですね。

そして、ある新入社員は、初めてのプレゼンを行うとき、先輩社員にこう言いました。

「先輩、初めてのことなので、不安でいっぱいです」

先輩は答えました。

「そんなの、当たり前だよ」

 

この先輩は、覚悟が足りないとか、やる気があるとかとは言いませんでした。

覚悟があっても、やる気があっても、不安を感じるのは当然だと知っていたからです。

先ほどの新入社員の方も、初めての大舞台ですから、不安にならないほうがおかしい。

大事なのは、その不安とどう向き合うかです。

不安を少しでも解消できるように、準備を念入りにやる。

少しでも自信が持てるように、リハーサルを繰り返す。

不安だけど、今の自分にできる限りのことをやろう。

今の自分に精一杯のことをやったら、あとは腹をくくってその時にのぞむ。

まさに「人事を尽くして天命を待つ」です。

不安な気持ちを否定するのではなく、受け入れて、その先に向かう気持ちを持ちましょう。

たいていの場合、不安は始まるまでの間です。

始まってしまえば、夢中でやってるあなたがいるはずですからね。