どこからが浮気か?という認識は、浮気をしている側とされている側の間で、大きく食い違っていることがよくあります。
法的に見れば、浮気というのは『不貞行為』、つまり、結婚した男女が、配偶者以外の相手と肉体関係を持っている状態を指します。(強姦など、同意のない場合は除く)
簡単にいえば、「セックスしてなければ浮気じゃない」というのが法的解釈です。
これは、この法律自体が男性目線で作られていて、不貞行為があったか否かという判定のみで違法性を審判しているからです。
でも、多くの女性は、『肉体関係があろうがなかろうが、妻に嘘をついて女性と会ったり、隠れて連絡を取り合うことがあれば、レッキとした裏切りだし、浮気したのと変わらないわ』と考えるでしょう。
また、たとえ単なる友人だったとしても、「結婚したのだから他の女性とは距離を置くのが当然だし、二人きりで会うなんてありえないわ」とおっしゃる方もいらっしゃいます。
ところが、浮気をしている男性からみると、これにはなかなか同意しがたい一面もあるようです。
よくある言い訳のひとつとして、「結婚したからって、ずっと友達だった彼女たちと縁を切るなんてできないし、食事や飲みに行くことの何が問題なの?」と主張して、結婚後もそうした交友関係をそのまま維持しようとする傾向があります。
もちろん、女性とふたりで会ったからといって、それだけで浮気とはいえませんが、問題は「その女性と特別な関係になることを求めている」なら、それは単に友達付き合いとは言えないですし、恋愛感情が絡んでくれば、妻として容認できなくなることは当然です。
男性のほうも、夫婦関係を良好に保ちたいなら、妻が不快に感じていることを理解して、夫として歩み寄よることも必要と思いますし、妻のほうにしても、夫が互いの意思を揃えようとしてくれることで、愛情の深さや誠実さを感じれる部分はあると思います。
「どこからが浮気か」という問題も、結局は個々のモラルや意識によるものですし、絶対的なものがあるわけではないけれど、やはり夫婦の認識のズレが浮気の温床になっている場合もありますので、ルールで縛るというよりも、あくまで互いの認識を揃えるという意味で、『どこまではOKで、どこからはNGか』というボーダーラインを話しあってみることも大事と思います。
また、話し合いをするときのポイントとしては、細かなルールを決めるということよりも、大きな軸となる部分を確かめあう、ということでもよいと思います。
たとえば、私はよく、『夫婦のありかたとして、基本的なルールは二つだけです』というお話をすることがあります。
ひとつは『嘘をつかないこと』
そしてもうひとつは『隠し事をしないこと』
このふたつがしっかりと守られていれば、基本的に浮気は起こりようがありません。
浮気をしようとすれば、必然的に隠し事をすることになるし、妻に嘘をつくことになるからです。
もしもあなたがご主人とこのような話し合いをされたことがないのであれば、浮気を問い詰める前に、まず夫婦としての認識のレベル合わせをする目的で、話しあいをされてみることも大切と思います。
これによって、ご主人があなたとの認識のズレを自覚できる機会になりますし、あなたの辛い心情を悟って、初期の浮気であればそのまま解決できてしまう可能性もあるのです。