ご主人の浮気が発覚したとき、それを切り出すのはとても勇気がいることですよね。
問いただしても、事実を認めない場合もありますし、たとえ認めても、それだけでは相手女性と別れようとしない男性もいます。
そんななかで、浮気をやめてくれるどころか、話し合いすらできない有様に、『夫との離婚は考えられない。でも、これからどうしたらいいのかわからない』と途方にくれてしまっている方も少なくありません。
ご主人の冷たい態度や相手女性にのめりこんでいく様子に、言いようのない不安や焦りがつのり、「私がよい妻になれば……」と、まるで逆効果のことをしてしまったり、悩みぬいた挙句に思考停止状態になって、結果的に何もできないままに時間が過ぎてしまっている方もいらっしゃいます。
つまり大事なのは、あなた自身ができるだけクールになること。ご自身の感情に支配されないようにすることです。
「そんなこと言ったって、辛いし、悲しいし、悔しいし、許せないし、ものすごく不安なのに!」とおっしゃるお気持ちはよくわかります。
でも、だからこそ、ご主人の言葉や態度を感情ベースで見てはいけません。
むしろ、浮気しているときに見られる特有の男性心理を知ったうえで、できるだけ感情を排除して、客観的に見るということが大事なんです。
たとえば、浮気を問いただしたときに、ご主人から『もうお前とはやっていけないから離婚してくれ』と言われてしまった場合、その言葉だけを聞けば、絶望的な気持ちになってしまうかもしれませんが、たいていの場合、それは彼の本心ではありません。
少なくても、冷静に考えたうえで『覚悟』をもって言っている言葉ではないのです。
特に、浮気が始まって数ヶ月以内は、相手女性に夢中で心ここにあらず、彼女との会話に酔っている状態です。
相手女性と日夜メールを交わし、電話で語り合い、彼女から『早くあなたと一緒になりたい』などと言われたりしていることも手伝って、なんの現実感もないままに、『離婚してくれ』と言っていることも少なくありません。
では、そのときに、あなたはどういう言葉を返せばいいのか、どういう対応をすればいいのか?
具体的なやり方はいろいろありますし、状況により違いますから、ここにその詳細を書くことはできませんが、ともあれ、まずはご主人の言葉や態度にパニックにならないこと、あなたが自分を見失わないこと、妻としての心の軸をしっかりと持つことが必要です。
そのうえで、離婚にはどれだけの手順と話し合いが必要になるのか、そこで夫が負うべき責任や代償はどれほどのものになるのか、子供や身内になんて言うのか、相手女性にも相応の責任を求めることになるし、仕事や将来にも影響を及ぼすかもしれない。今は女性に気持ちが行ってしまっていて、先が見えない状態だとしても、決してそれが夫自身の幸せにはならないし、「妻として、私は離婚する意思はありません」ということを、冷静に伝えていくようにしてください。
そういう話を現実的に重ねていくことによって、夫自身が、離婚が『割が合わないことだらけ』だとわかってくるし、気持ちも落ち着いてくるので、当初の勢いはかなり下がってくるはずです。
実際、離婚を切り出してから数日~数週間程度たつと、それからは『離婚』という言葉をほとんど口にしなくなり、今までどおりの生活に戻ろうとする夫も少なくありません。
中には、妻の様子や顔色をうかがいながら、夏休みに家族旅行を提案してきたり、子どもの成長を楽しみにするような発言や、数年後の将来の話をしてくるといったケースもあります。
夫の言葉に翻弄されて、先走った対応をすることは、状況をいたずらに悪くしてしまう危険も高いので、そうした行動は避けるようにしてくださいね。
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