夫の浮気を直感したとき、また、夫の行動に嘘や疑いがあるとき、『本当はどうなんだろう?』と確かめたくなるのは、妻として当然の心情だと思います。
でも、知るというのは、とても勇気のいることですよね。
私のもとにご相談くださる方の中にも、夫のスマホやLINEのメッセージを確認したい、浮気相手を確かめたいといった『事実を知りたい派』の方と、知りたいけど、本当のことを知るのは怖い、知らないままでやり過ごしたいという『知らないままでいたい派』の方がいらっしゃいます。
グレーのままでいるうちは、夫の嘘や怪しい行動があったとしても、あくまでも『想像の域』にとどめておくことができます。
でも、疑いようのない事実を知ってしまえば、それがどんなに辛い現実であっても、向き合わざるを得なくなります。
どちらが辛いかと言えば、知ってしまったほうが辛いかもしれません。
浮気している夫自身が、妻に問いただされた際に『どうしてそんなに知りたがるの?知らないままでいれば、傷つかずにいられるのに』と、(自分のしていることを棚にあげて)事実を知る苦しさを諭してきたという事例も、実際にあります。
また、夫のメールやLINEをチェックしたら、相手女性との赤裸々な会話が見つかって、それがトラウマになって過呼吸になってしまったり、ボイスレコーダーを車内に仕掛けたら、カーセックスの様子が録音されてしまい、夫の車に乗ることができなくなってしまった方もいらっしゃいます。
ですから、『何が何でも、事実を知らなければならないわけではない』のです。
ただでさえ、あなたはきっと、毎日のように夫の不審な行動を目の当たりにして、夫のついている嘘も、とっくに見破っていることと思います。
ですから、『これ以上、知りたくない』とあなたが思うなら、知らなくてもよいと、私は思います。
でも、知りたいか知りたくないかではなく、『知らなければならない』とあなたが感じたときには、どうか勇気をもって、その事実を受け止めてください。
それはあなたにとって、必要なことだからです。
たとえば、夫と話し合いをしたり、これからの夫婦のことを考えた時に、想像や憶測では何も決めることはできません。
『どうなるにしても、覚悟をもって向き合わないといけない』と思ったときに、『事実を知る』ということは、おのずと必要条件になってくるのです。