あるご相談者様の事例ですが、夫が酔っぱらって家に帰ってきて、脱ぎ捨てたズボンを洗濯するためにポケットに何気なく手を入れたら、風俗店のポイントカードが出てきたそうです。
それで、怒り心頭のまま夫の胸倉をつかんで問いただしたら、「飲んだ勢いで客引きの誘いに乗ってしまい、風俗によったらそのまま本番までやってしまって……」と青ざめた顔で答えたとか。
酔っていることもあり、本人もよく憶えてないけど、成行きに逆らえず、そのときだけの欲情に負けて、セックスに至ってしまったということのようです。
で、『これは不倫ですか?』と聞かれたら、まぎれもない不倫、つまり不貞行為にあたります。
日本の法律は、風俗での本番行為を禁じているので、風俗嬢との性交があれば立派な違法行為。相手に慰謝料請求することもできます。
ただ実際は、こういうシチュエーションなら、夫がちゃんと認めて反省すれば、妻は許すことが多いようです。
もちろん、これが何度も繰り返しになるようなら話は別だと思いますが、初めてバレた場合は、『今回だけは許してあげるわ……』となるみたいですね。
ただ許してあげるのはいいんですが、『どの部分に対して許すのか』、逆に言えば『どの部分に対しては許せないのか』をきちんと話してあげることが大事です。
たとえば、風俗通いがバレた夫が、怒り狂っている妻を見て必死に謝っているとします。
でも、謝ってはいても、夫自身は、妻が何に対して怒っているのか、いまいちよく理解できていなかったりします。
風俗というものを利用したこと自体に怒っているのか、それとも「本番」までやってしまったことを怒っているのか(※)、あるいはウソをついたり、隠れて風俗嬢とメールを交わしたことに怒っているのか、そのへんはよくわからないけど、こんなに怒るって事は、とにかく俺が悪いんでしょう、きっと・・・・・・みたいな感じです。
※ 風俗の中でもソープは本番あり、ヘルスは本番なしに区別されます
だから謝ってはいるけれど、反省しているかといえば、その自覚が足りなかったり、どちらかというと、『運が悪かった』とか『ツイてなかった』という思いのほうが強い場合もあります。
妻に叱られて、平謝りに謝っているとしても、当の本人は本当にこれを「浮気」と認識しているかというと、「こんなのは浮気じゃないよ」と考えているかもしれません。
もっと言えば、「一回いくらのお金を払って、相応のサービスを受けただけ」くらいにしか思っていないことも少なくありません。
浮気と思っていない夫に、 『これは浮気なのよ!妻への裏切りよ!』といくら怒ってみても、ご主人の心に反省や罪悪感は芽生えてきません。
怒られる側にも、怒られるようなことをしたと『納得する』ということが必要なんです。
そういう意味で、単に浮気を責めるのでなく、どういう理由で何がいけないのか、これからどうしてもらいたいのか、具体的にわかりやすく、話をしていくことをお勧めしたいです。
妻からみると、すごく面倒くさいし、「そのくらい自分で考えろ!」と言いたいところかもしれませんが、夫の自覚が足りないままに放置すると、それこそ何度も浮気を繰り返すことになっちゃいますからね。