『不倫をやめない夫がどうしても許せない』
『不倫はやめてくれたけど、私の愛情自体が消え失せてしまった』
……など、夫婦関係の継続に限界を感じている方からのご相談も日々いただいております。
実際、長年にわたり何度も不倫を繰り返されて、しかも反省する様子もない夫に、いつ終わるかもわからない無限地獄の苦しみを強いられている方もいらっしゃいます。
そんな中、辛く苦しい日々を繰り返すよりも、離婚して人生をリセットしたい、あらたな生活を始めたい、という気持ちになられることも、ある意味自然なことだと思います。
言い方は悪いですが、目をつむり、耳をふさいで、鼻をつまんで現状に甘んじるよりも、もっとあなたを大切にしてくれる、誠実であなたにふさわしい男性と再婚されるほうが、ご自身やお子さんが幸せになれる道かもしれません。
多くの人は、離婚というと、とてもマイナスのイメージを持たれます。
でも、離婚は決して人生のマイナスとばかりはいえない部分もあります。
より幸せな人生を生きるために、幸せにつながる離婚というのも実際にあるからです。
一方、どんなに不倫をされていても、とにかく生活のため、子どものため、いろいろな事情を考慮されたうえで、やっぱり離婚はしたくない、というお考えをもたれている方もいらっゃいます。
不倫されていることは辛いけれども、夫は『お金を運んでくれるだけの同居人』として割り切って、いわゆる『仮面夫婦』でいくことを選ばれる方もいます。
ある方は完全に割り切って、『夫には好きなことをさせています。浮気も構いません。お酒も好きなだけ飲ませます。タバコを好きなだけ吸わせます。そのかわり、私は夫に生命保険をがっちりかけています。夫はどうせそのうち死ぬんで、そのあとは私は自由にさせてもらいます』とおっしゃってました。
妻であることで、経済的な権利や財産を守り、自分の人生の「保障」につなげる。
その考え方も、決して間違いとはいえません。
でも、それが初めから望んでいた幸せの形ではない気がします。
逆にいえば、そういう考え方を妻に持たせてしまったのは、夫が撒いたタネが原因なんだろうと思います。
この方にしても、浮気されても平気だとか、心底割り切れているわけではなく、浮気されることは辛いし悲しいけれども、夫との話し合いも望めないし、かといって離婚によって失うものを考えたら、代わりに得られるものを得ていくことで、折り合いをつけざるを得ない、ということだと思います。
相手が変わらない以上、自分の受け止め方を変える事で、現実と向き合っていこうとされているのだと思います。