アンガーマネジメントによる怒りのコントロール

『夫が浮気していた時のことが脳裏から離れず、夫を見ているとイライラします』

『怒りの感情がコントロールできなくて、夫に暴言を吐いてしまいます』とおっしゃる方は多いです。

浮気、不倫において、妻が抱く怒りは相当なものです。

たとえ浮気が終わっているとしても、自分の苦しみがまだ続いているときに、夫がケロっとした顔でテレビを見て笑っていれば、それだけでイラっとしたり、無神経な言葉や態度に、ついムッとしてしまうこともあるかもしれません。

そんなときに、使えるかもしれないテクニックのひとつに、アンガーマネジメントの『6秒ルール』があります。

アンガーとは怒り、マネジメントは管理する、という意味です。

つまり怒りを管理してコントロールするテクニックということですね。

『6秒ルール』とは、対人関係で相手に対して怒りを感じた時に、その怒りをそのままぶつけるのではなく、6秒だけ我慢して、感情の爆発や暴走を回避するというものです。

これの根拠は、脳の怒りホルモン(ノルアドレナリン)が分泌されるのは6秒間なので、6秒を経過したあとは、怒りのレベルは低下して、理性的に考えることができるから、ということらしいです。

ただ、これだけだと説明が不十分な気がするので、もう少し補足しますと、人の脳が怒りや不安、恐怖などの「情動」を感じるのは、脳の中の大脳辺縁系と呼ばれる部分です。

(大脳辺縁系は、大脳の奥深くのところにある、いくつかの部位をまとめた総称です)

そこで怒りが生み出された時に、その感情をコントロールするのが「前頭葉」と呼ばれる部分です。

前頭葉は怒りをはじめ様々な感情を抑えて理性を保ったり、論理的な思考やコミュニケーションを行う部分です。

そして、大脳辺縁系で怒りが生じたら、前頭葉はその感情を抑えようと働きだすのですが、その時間のズレが3~6秒程度かかることがわかっています。

つまり6秒ルールとは、脳の中で怒りホルモンが分泌されて、それを前頭葉がコントロールして理性が働き始めるまでにかかる時間として「6秒」程度かかるので、その間はとにかく衝動的な態度に出ないようにしよう、というのがこのテクニックの根幹です。

ただ、6秒ルールはあくまで怒りの感情を一時的に抑えたり、回避するためのもので、職場や日常生活の中で感じる「ムッとする」程度であれば有効ですが、浮気や不倫でフラッシュバックが起きて感情が暴走状態にある中では、なかなか思うようにコントロールできない場面もあるかもしれません。

怒りに対する別の方法として、怒りには、代替行動によって発散できるものもあります。

代替行動とは、ある目的を達成できなかったときに、その代わりとなる行動によって、欲求を満たそうとする行動です。

たとえば、プロのテニスプレーヤーが試合に負けたとき、ラケットを床にたたきつけて、ぐにゃぐにゃに壊してしまうことがあります。

これは、試合に勝てなかった悔しさをラケットにぶつけることで、怒りを発散しているわけです。

これは人間だけでなく、動物でもあります。たとえばクマやイノシシでも、獲物に逃げられて怒りのあまり木に体当たりするとか、何かに噛みつく、という行動が見られます。

ともあれ、こうした怒りのエネルギーは強烈なので、本を読んだり映画を見たりしても発散はできません。

感情を具現化できる行為、たとえば不要な食器をたたき割るとか、車内で大声で叫ぶなど、ストレスを何かにぶつけたり、吐き出すことのほうが効果的です。

また、イライラしたり、ストレスが溜まってきたら、柏手を打つというのも意外と効果があります。

もともと柏手は、魔を払うという意味もあって、気がよどんでいるときになども、柏手を打つことで気持ちがパッと切り替わり、スッキリできたりします。

ためしてみてくださいね。