夫が浮気をしたら、もっと優しく接しなさい、は本当?

image11先日、テレビを見ていたら、あるカウンセラーの先生が出ていて、夫の浮気で悩んでいる奥様に対して、「ご主人がこんな状態になるまで、どうしてあなたは放っておいたのですか?まずはあなたが反省し、変わることが先決です!」と厳しく叱責している様子が放送されていました。

私はそれを観ていて「う~ん・・・・」と思わず首をひねってしまいました。

その先生の威圧的な言い方も気にはなったのですが、カウンセリングというもの自体、そもそも状況を変えることを目的としたものではなくて、同じ状況のなかでも相談者の受け止め方を変え、心の持ちようを変えることで、現実を乗り越えていく助けとするものです。

ある意味、そこがコンサルティングとカウンセリングの違いといえる部分なのですが、『夫が浮気した』という問題は、妻が一方的に反省するとか、心の持ちようを変えるだけで解決できることではなく、いかに現実を修正していくか、ということが大事なポイントになってきます。

ところが、この「現実を修正する手段」について、カウンセリングという手法の特性ゆえに、相談者側の視点からのみ対処方法を求めてしまう傾向があり、その結果として、『夫に浮気されたら、まず自分の愛情が足りなかったと反省して、今まで以上に優しくしなさい』とか、『夫の浮気を許して受け入れて、より深く愛しなさい。相手の女性も許すように努めなさい』などと、妻にばかり反省や努力をうながすものが多く見受けられ、これらの情報を鵜呑みにしてしまって、状況をさらに悪化させてしまう方が後を絶たないのです。

これは、日本のカウンセリングが、いわゆる欧米型のスタイルをベースにしたものであるため、必ずしも日本人の国民性と合致していないことも要因として言えると思います。

アメリカにしろヨーロッパにしろ、トラブルが発生したときには、まず自分が謝罪するよりも相手の過失を指摘して、自分を正当化するという国民性があります。

これは、自分の過失を認めると、すぐに訴訟だとか賠償の話に発展するので、たとえ自分に過失があっても、安易に認めてはいけない、という考え方が根付いているからです。

ところが日本人は、おおむね素直な人が多く、自分が悪いと思ったら率先して反省し、状況を改善しようとする国民性があります。

たとえ浮気をされたときでも、自分が妻として至らなかったからではないかとか、自分がもっと夫を大事にすればよかったとか、自分が苦しみつつも、相手を気遣うような気持ちを根本的に持っていることが多いのです。

そこに、「もっと夫を理解しなさい、もっと夫を許しなさい、もっと自分を反省しなさい」と言ってしまうと、真面目な人ほどやりすぎてしまって、逆にその反動から、「こんなに頑張っているのに、状況がちっとも改善しない」という苦しみの中で、ストレスを抱え込み、ついには心の許容限界を超えてしまって、中には過呼吸やジンマシンといった身体の異変、あるいはパニック障害、拒食症、うつ病などの心の病気を発症してしまう方もいらっしゃいます。

もちろん、中には妻の愛情不足が認められたり、妻にも多少の反省が求められる場合もあることはあります。

ですが、その場合でさえ、妻の態度が急変して過度に優しくなったり、顔色を伺ったり、気をつかうようになってしまうと、そういう空気は意図的に作り出されたものですから、夫は心地よく思うどころかかえって居づらくなって、妻のことを『ウザイ』と感じて家に帰らなくなったり、態度が冷たくなってしまうことがよくあります。

あるいは『浮気をしている夫を許しなさい』ということについても、浮気していたことを夫が認めて、相手と別れたあとに許すということは必要ですが、そうしたプロセスを踏まずに、一方的に許すことは、自失上は放置しているのと変わりませんし、ただでさえ辛く苦しい毎日を強いられてる妻が寛容であろうと無理をしていく一方、浮気している夫は平気で嘘をつき続け、浮気相手との関係を続けていくことになるので、夫婦における対等さが完全に崩れてしまう心配もあります。

夫婦というのは対等でなければいけません。

どちらか一方だけの努力で、幸せを補うこともできません。

だからこそ、妻が一方的に努力し反省するという構図が前提の情報は、鵜呑みにすることがないようにしてくださいね。

 

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