浮気に悩んでいるときは、常に不安との戦いです。
夫の言葉や態度に翻弄され、自信をなくし、否定的な気持ちになります。
『夫はもう、私のことなんて愛してないのかな?』
『もしかして、今この瞬間も相手女性と会っているかも?』
『話しあいたいけど、離婚を切り出されたらどうしよう?』
不安を振り払いたくて、ネットを検索しまくり、書かれている内容と夫の様子が重なると、安心するどころかますます不安になる。
ひとりでいると、どんどん悪い想像が膨らんで、心臓がドキドキしてきて、嫌な汗をかいて……
あれこれ考えて夜も眠れなくなり、少しでも心が楽になるならと、心療内科を受診される方も少なくありません。
そのお気持ちは本当によくわかります。
ただ、病院で処方される抗不安薬や精神安定剤は、服用のしかたには十分に注意するようにしてください。
特に、決められた量を守らず飲んだり、勝手に回数を増やしてしまうと、さまざまな弊害が生じる可能性があります。
以前、私のご相談者様で、2か月分の精神安定剤を2週間あまりで飲んでしまったという「オーバードーズ」の方がいました。
(「オーバードーズ」とは、 指示された服用量に対して過剰に服用してしまう状態をいいます)
こうした薬の過剰摂取が続くと、 吐き気やめまいなどの症状の他、一時的に記憶障害を引き起こしたり、内臓の機能が低下してしまう可能性もあります。
また同時に、体の異常を脳が正しく感知できず、感じるはずの痛みを感じなくなってしまい、結果的に症状がより悪化してしまうということもあるようです。
さきほどのご相談者様は、安定剤を服用するまでは、頻繁に胃の痛みを感じていたのに、安定剤を過剰に飲むようになって、胃の痛みが消えた、と言っていました。
でもそれは、胃の痛みを脳が感じなくなっていただけで、症状はより進行していたのだと思います。
その証拠に、安定剤を飲むのをやめたとたんに、今までにないくらいの激しい胃の痛みに襲われたそうです。
最近の薬は依存性の低いものが多く、あまり心配はしなくても大丈夫だという話もよく聞きますが、あくまでそれは、医師の指示通りに正しく服用している場合です。
勝手に自分で服用する回数を変えたり、指示を守らず勝手に量を増やしたりすると、思わぬ障害につながる恐れがありますので注意してください。
なお、不安を和らげるには、マラソンやランニングが効果的だと言われています。
走ることによって脳内物質のドーパミンが分泌されて、快感や多幸感が得られて、不安な気持ちがやわらいでいく効果があるためです。
たとえばマラソンなどでランナーズハイという状態になることがありますが、これはドーパミンが作用しているわけです。
ほかにも、ウォーキングをしたり、よく噛んで食べる、ヨガなどの呼吸運動をする、ストレッチをする、朝日を浴びる、声を出して笑う、カラオケで歌うといったことも、セロトニンという人間の心のバランスを整える物質が分泌され、良いとされていますので、ご自分でできることを無理なく取り入れていくようにしましょう。