私が若いころから車が大好きでした。
それで、なんとなくですが、20代のときにトラックのドライバーになろうと思って、ある会社に面接に行ったことがあります。
その会社には、ものすごく大きなトラックや、トレーラーがずらりと並んで停まっていました。
正直、圧倒されてしまって、『こんな大きなトラック、私に運転できますか?』と恐る恐る聞くと、そこの社長さんがこう言いました。
『見た目の大きさに惑わされてはいけないよ。どんなに大きなものでも、人間が動かしているんだから』
もちろん、誰でも簡単に動かせるわけではないけれど、大きいから自分には無理、というのは違う。
社長さんの言葉は、30年以上たった今でも、ひとつの教えとして私の中にあります。
夢の大きさもそうです。
『こんなに大きな夢、自分には無理だ』と思いがちですが、どんな大きな夢をかなえた人でも、小さなところからコツコツ積み上げてきた時期がかならずあるはずです。
ショートカットで楽して進もう、というのは、鉄骨の中身を抜いてスピードアップしようというのと同じ。
いずれ自分自身の重さに耐えきれなくなり、崩壊してしまいます。
焦ることはありません。
中身の詰まった土台を、じっくりしっかりつくっていきましょう。