浮気された後のフラッシュバックを和らげるには(後編)

浮気された後のフラッシュバックを和らげるには(前編)はこちら

でも、夫は夫で、妻が依然として時折見せる悲しい顔や、元通りの明るい日常に戻れていないことに多少なりとも責任を感じ、なんとか修復したいと考えているものですが、フラッシュバックを繰り返す妻に疲れ、『これ以上どうすればいいんだ?』と途方に暮れてしまい、逆に、『いつまで過去のことを言っているつもりだ?』と開き直りに近い態度をとったり、妻を拒絶したり、避けたりするようになってしまうこともあります。

でも、だからといってフラッシュバックは無理に我慢する必要はありません。というより、むしろ我慢しないでください。

フラッシュバックは、ある意味、心のガス抜きの役目も果たしています。

感情を抑え込むことは、心にますますストレスを溜め込むことになり、後々のフラッシュバックがかえってエスカレートしてしまう恐れがあるのです。

フラッシュバックはそれぞれに現れ方が違います。

泣きながら責め続ける人もいるし、大声で叫ぶ人もいるし、怒り狂う人もいるし、物を壊したり投げたつけたりする人もいます。

中には、夫を殴るなどの暴力をふるう人もいます。

ご主人にしても、それをすべて受け止めることは簡単なことではないでしょうし、ご主人自身の心が折れてしまう危険もありますから、無制限に耐えるべきとはいいません。

ただ、そもそもの原因を作ったのがご主人である以上、ある程度の忍耐をもって許容していただくことは、避けられないことのように思います。

もしもあなたが、フラッシュバックによって、ご主人を責めてしまうことがあったときは、あなたが落ち着きを取り戻してからでよいですから、次のような言葉をかけてあげてください。

たとえば、『さっきはごめんね。ときどきすごく不安になって、自分でも感情が止められなくなってしまうの。でも、もう大丈夫だからね』とあなたの気持ちをできるだけ具体的に言ってあげていただきたいのです。

そうすれば、ご主人は、あなたがご主人を憎いのではなく、不安から責めてしまうのだと理解するので、辛抱強くあなたを受け止めてくれるようになるでしょう。

そうしたご主人の優しさや誠実さを感じていくなかで、あなたの心のリハビリは進み、少しずつ、フラッシュバックも治まっていくはずです。

だからこそ、浮気という行為が、どれほど妻の心の傷となってしまっているか、妻にとって残酷なことかを、ご主人にもしっかり受け止めていただく必要があるのです。