ご相談をいただく方の中には、『浮気を調べたところで、夫自身が相手女性と別れる決心をしてくれないかぎり、何の意味もないですよね?』とおっしゃる方もいらっしゃいます。
たしかに証拠が取れたからと言って、必ずしも夫が浮気を認めるとは限ませんし、別れてくれる保証はありません。
でも、そもそも浮気を調べるのは何のためかというと、夫を問い詰めたり、証拠を突きつけて認めさせることだけが目的なのではないのです。
むしろ本当に大事なのは、まずあなた自身が事実を知り、正しく状況を判断するために調べるということです。
ご主人に浮気をやめてもらうためには、まず、事実を認めてもらうことが必要です。
でも、浮気をしている人は必ず嘘をつきますし、「あなた浮気をしてるんじゃないの?」といった程度の疑いを抱いた言い方では、あれこれと釈明されて結局本当のことはわからずじまいで終わってしまいます。
そのため、ご主人に問いただす前には、たとえば、相手女性はなんと言う名前か、年齢は何歳か、独身か既婚者か、住所はどこかなど、あらかじめ把握しておくほうがよいのです。
ほかにもできれば、その女性との関係(職場の同僚や部下・趣味や仕事を通してなど)、不倫関係はいつごろから始まっているか、二人はどうやって会っているのかといった情報があれば、それだけ具体的な対策をとることができます。
そのうえで、夫が浮気を認め、相手女性との関係を終わらせるために、あなたが主導権を持って、話し合いの流れに持っていくことが重要です。
ところが浮気が発覚した直後は、多くの女性は、『うちの夫はそんなに調べたりしなくても、少し問いただして本当のことを言って欲しいとお願いしたら、きっと素直に認めてくれるはず』と思っているようです。
でも、男性のつく嘘は、内容的には幼稚でバレやすい半面、なかなか本当のことを言おうとしないうえ、結局、逆ギレや理屈のすり替え(『証拠もなく俺を疑うのか?』とか、『スマホを勝手に見るほうが悪い』など)で言い逃れされてしまいます。
相手女性が特定されて、仕方なくその女性の存在は認めたとしても、『一度だけ食事に行っただけだよ』とか『彼氏のことで相談したいと言われて、アドバイスをしていただけ』とか、『その女性とはもう別れたよ。今は会っていないから』など、不倫関係ではない、という主張をしてくることもよくあります。
ご主人を信じたいと思う気持ちがいくらあっても、疑いの中で嘘やごまかしにまみれてしまった言葉は信じることはできないし、歪んでしまった状況をいくら見ていても、あなた自身が正しい判断をすることはできません。
浮気を解決していくうえで、『物事を判断できない』というのは致命的です。
そして、判断できないということは、どう対処してよいかわからない、ということにつながり、結果的には何もしないままに状況が悪化してしまう、ということにつながります。
あなたが黙っていれば、ご主人は相手との関係をあなたに公認されているように錯覚し、ますます状況がエスカレートしていってしまう危険も高いです。
だからこそ、初めの一歩として、『事実を知る』ということは、とても大切なポイントになってくるわけです。