夫33歳 妻31歳 結婚8年。3歳と1歳の子供の4人家族。
夫は会社の接待で使うお店の女性と不倫。
夫は以前から、肉体関係がなくても店の女性とアフターデートをしたりするのは浮気と一緒だし、ルール違反だとわかっているから、それは絶対にしないと言っていたようです。
ところが、C子さんが二人目の出産で里帰りをしていたときに、夫がその女性らしき人とデートをしている様子を偶然に友人が目撃し、発覚しました。
C子さんは「夫がみずからルール違反だと言っていたことをやっている事実に愕然としました」と仰っていました。
夫に問いただすと、そのときの女性がキャバクラのホステスであることは認めたが、『彼女が出勤するときにたまたま出会って、店まで一緒に歩いただけで、デートではない。やましいことは何もしていない。お前は俺の妻だから余計な詮索はしないでどっしりしていろ』と主張しています。
『でも、夫は都合の悪いことがあると、わりといつも嘘をつくし、その場その場がよけれけばいいという考え方の人なので、信用はできません。私はとにかく、夫がそのお店にいくこと自体がどうしても許せません。浮気はしていないといいながら、スナックの女性とデートする夫の心情が理解できません。夫はどういうつもりなのでしょうか』
アドバイス
まず、相手女性がホステスなどの場合、営業目的でこまめにLINEをしたり、誘いに応じたりすることがよくあります。
そうした女性は、毎日たくさんの男性客を相手にしていますし、男性客から好意を寄せられたり、交際を求められることは珍しいことではなく、ご主人はその中のひとりに過ぎない可能性もあります。
ただ、女性が同伴するお店というのは、男性客と疑似恋愛の状態をつくってサービスを行う一面もありますから、男性のほうが一方的に相思相愛だと勘違いしてしまうこともよくあります。
また、ご主人は、『お前は俺の妻だから余計な詮索はしないでどっしりしていろ』という発言をされています。
これは、男性心理としては、妻の存在と相手女性を無意識のうちにハカリにかけていて、その優先順位において、彼の中で妻の上位が確定しているからこそ出てくる言葉です。
ただしこれは、自分が潔白であるという意味とは限りません。
裏を返せば、『たとえ彼女とホテルに行くようなことがあっても、いちいち騒がずに目をつぶっていてくれ』という意味が含まれている場合もあります。
ご主人の場合、「肉体関係がなくても、デートをしたら浮気」ということを日々言っておられますが、これはあくまで妻を安心させる意図があって言ったことで、イザという場面でそのとおりの行動を貫くかどうかは微妙です。
「安全運転します」という人が、絶対にスピード違反をしないとは断言できないのと同じで、その状況や心理状態によって、わかっていても自分自身がルールに目をつぶってしまうことがあるからです。
こういったケースの場合、その時々のご主人の心情の変化にも注意を払いつつ、状況にあわせて対応のしかたを変えていく必要があります。
ご相談をいただくなかで、C子さんは相手女性に会って真意を確かめたいという強い意思を持たれるようになり、実際に女性と面会し、彼女が営業目的のアプローチを繰り返していたことを確認しました。
相手女性側には恋愛感情はなく、いわばご主人の片思いであったことがはっきりしたわけです。
しかしC子さんとしては、ご主人の裏切りに非常に強い怒りを感じていて、「正直いって、今も夫を許せていません」ということを仰っていました。
C子さんはご相談いただいた当初、ご主人に不信感をつのらせ、メンタル面でも不安定な状態に苦しまれていましたが、その後状況はかなり改善されたようです。
今では、以前よりも夫婦の会話も増え、ご主人はスナックなどに一人で行くことはほとんどなくなったそうで、仲良く過ごせる時間も増えているということです。
追伸
最近、C子さんから久しぶりにメールをいただき、3人目のお子さんを授かったそうです。
幸せそうなご様子を伺い、私もとても嬉しく感じました。