離婚にともなう子どもの問題 その1

離婚に至る経緯はさまざまありますが、ご本人たちが最も難しく感じ、かつ慎重になることは、離婚にともなう子どもの問題でしょう。

親権をどちらが得るかといった問題はもちろんですが、子どものメンタル的な面、片親で不憫な思いをするのではないか、いじめにあってしまうのでないか、嫌われてしまうのではないかといった不安も大きいです。

多くのご夫婦は、離婚は自分達の問題であると考えています。

いわゆる”大人の事情”です。

でも、離婚によってもっとも影響を大きく受けるのは、当人たちよりも、むしろ子どもたちのほうです。

離婚は、夫婦の同意があれば、形としては届出ひとつで完了します。

でも、子どもにとって、親の離婚というのは、形うんぬんの問題ではありません。

大好きなお父さん、お母さんのどちらかと、否応なく離れて暮らすことが避けられない事態になるわけですし、しかも多くの場合、子どもは事前のケアがないままに唐突にその事実を知らされます。

そして、その瞬間から、彼らは過酷な現実を正面から受け止めるしか術がないという、まったく不可抗力の立場にたたされてしまうのです。

幼い子のなかには、親の離婚を現実の問題として受け止めきれない子もいます。

「お父さん、お母さんが離婚してしまうのは僕のせい?僕が悪い子だったから?」と、親の離婚を自分のせいだと考えて、自責の念を持つ子もいます。

つまり、離婚は夫婦の問題ではなく、家族の問題だということなんです。

もちろん、夫婦だって人間です。

結婚生活の中で、どうしても離婚せざるを得ない状況になることもありますし、愛情が冷めて一緒にいられなくなることだってあります。

それに、心が通わなくなった夫婦のもとで育てられる子供は、いつも親の顔色をうかがうようになったり、頻繁に夫婦喧嘩を目の当たりにしたりして、情緒不安定になったり、親や家庭を否定するようになってしまい、かえって家庭環境が悪い状況に陥ってしまうこともあります。

ですから私は、離婚がかならずしも子どもを不幸にするとは思っていません。

また離婚後についても、「離婚してよかった、離婚は仕方なかった」と肯定的に受け止めている子が多いです。(これは、離婚前の夫婦仲の状況を、子どもなりに感じとっているからだと思います)

ただ、子どもは基本的に、親に離婚などしてほしくはありませんし、どちらの親とも別れて暮らしたくはないのです。

そして 心の中では、お父さん、お母さんにはいつも仲良くしていて欲しいと願っています。

別れて暮らす親への想いを、あからさまに示すことはなくても、心の底ではどちらの親からも愛されていたいと願っています。

ですから、たとえ離婚が避けられないとしても、夫婦問題としての側面だけで離婚を捉えることは禁物です。

あくまでも、離婚は家族の問題であり、子どもも当事者であるということを忘れないでくださいね。

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