浮気が原因で起こるパニック障害

夫の浮気に悩んでいるとき、妻の心は日々大きなストレスにさらされています。

それこそ夜も眠れず、食事も喉を通らず、寝ても覚めてもそのことが頭から離れず、今この瞬間にも夫は相手女性と会っているのではないか、メールや電話のやりとりをしているのではないか、と想像してしまったり、疑いのなかでこれからどうしていいかわからず不安になったりしています。

このストレスが高じてくると、脳内の神経伝達物質である、セロトニンとノルアドレナリンのバランスが崩れてしまい、パニック障害が引き起こされやすくなります。

セロトニンは、脳内の神経伝達物質の情報をコントロールし、興奮を抑え精神状態を安定させる働きがあります。

一方、ノルアドレナリンは不安や恐怖感を引き起こし、血圧や心拍数を上げる働きがあります。

どちらも人間が日常生活を送っていくうえでは欠かせないものですが、このふたつの神経伝達物質のバランスが崩れてしまうと、興奮状態を抑えることができなくなったり、不安や恐れが増大して、メンタル的にとても不安定な状態になってしまうのです。

そして、パニック障害の発作が頻発してしまうと、再発するのが怖くて、外出できなくなったり、他人と一緒にいることができなくなったりします。

パニック障害は、何の前触れもなくある日突然発作に襲われます。

具体的な症状としては呼吸困難に陥ったり、動悸が激しくなる、めまいを感じる、吐き気がするなどで、私のご相談者様のなかにも、ある日突然、吸った息が吐けなくなって呼吸困難になり救急車で運ばれてしまったり、街なかを歩いていて、急にめまいや吐き気を感じて、動けなくなってしまった方がいらっしゃいます。

また夫の浮気によって妻がパニック障害になるばかりでなく、子どもにまで影響が及ぶことも少なくありません。

子どもが父親の浮気を察知してショックを受け、それが原因で発症してしまうこともありますし、両親の不仲を察してストレスを感じ、過度の不安から発症してしまうこともあります。

発症すると、たとえば学校にいくことが怖くなったり、外に出ることができくなったりします。

パニック障害は早期に適切な治療を開始すると比較的治りやすいですが、そもそも浮気というストレス源を一日も早く取り除くことが重要です。

パニック障害は浮気や離婚などのストレスとなる出来事が起こった場合に発症することがありますが、一方で恋愛することでパニック障害の症状が安定することも報告されています。

恋愛する事でアドレナリンが活発に分泌され、体の機能が活性化され、脳内に良い影響を与えるようです。

またパニック障害はセロトニン不足も少なからず影響していますまので、セロトニンを増やすように心掛けることも大切です。

たとえば、

・早寝早起きなどの規則正しい生活をする

・朝起きたら太陽の光を浴びる⇒セロトニンが増えるのはもちろん、体内時計がリセットされます。

・バランスの摂れた食事をとる

・よく噛んで食べる

・適度な運動⇒ウォーキングやジョギングなど一定のリズムを刻むような運動はセロトニンが沢山分泌されます。

・ストレスを溜め込まずに発散する

・疲れを溜め込まないようにする

・デスクワークの人は、一時間に一回、身体を動かす、首筋や肩を揉みほぐして筋肉の緊張を解く

……などが有効です。

ちなみにパニック発作に襲われそうになったり、不安が強いときには、水や飴、ガム、ミントタブレットなどが気もちを落ち着かせるうえで効果的と言われています。

 浮気と精神安定剤の話