愛を取り戻す浮気相談室12号 依存の恋愛

彼の愛を失ったとき、もう決定的な言葉まで言われているのに、自分の中でそれを受け入れられなくて苦しいというご相談をよくいただきます。

そういうご相談者の苦しみが本当に伝わってきて、こちらまで辛い気持ちになることがあります。

でも、そんな苦しい思いも、時間が経つとともに少しずつ癒されて、いつか終わるときがきます。

そして、その苦しく辛かった思いは、心のなかにゆっくりと吸収されて、大切な「経験」に変わっていきます。

そしてそれは、いつかもっと素敵な、新しい恋につながっていくものです。

でも、依存の関係の恋愛をしていた人、その依存関係がとっても強かった人は、なかなかその苦しみから脱け出せないでいることがあります。

脱け出せないばかりか、そういった人は相手の気持ちがすでに自分にないとわかっているのに、言いようのない不安、淋しさ、怖れから、「会ってくれないと死ぬ」とか、どんな形でもいいからそばにいたいと言ったり、思ったりもしてしまって、結果、自己嫌悪に苛まされる・・・・。

先日ご相談いただいたМ子さんという女性の場合も、そんな「依存の恋愛」に陥っていました。

いったい、何が彼女をそこまでさせるのか。

どうしてそこまで自分を見失ってしまうのでしょう。

実は、彼を失ってしまうという不安や怖れは、彼とお付き合いする以前から、彼女の心のなかに潜んでいたものなのです。

その心の中にあった、「不安」や「怖れ」は、彼とのおつきあいの中で、「愛情」や「安心」によって満たされていたのだと思います。

彼に出会えたことによって、彼女は、「やっと自分の安らげる居場所を見つけた」と思えたのでしょうね。

でも、その彼を失ってしまったとき、心の中には、ふたたび不安と恐れが広がっていきます。

そして、時として、その苦しみから逃れたいために、再び恋を求めてしまうことがあるのです。

でも、自分を苦しみから解き放つには、次の恋を探す前に、心の奥底にある不安や恐怖、寂しさといった思いを断ち切らなければなりません。

そうでなければ、何度恋愛をしても同じ苦しみを繰り返すということになってしまいます。

失ったものを取り戻そうとして次の恋をすることは、あなたにとっても、新しい彼にとっても、幸せな結果にはつながりません。

恋愛は、お互いのバランスが大切です。

二人で過ごす時間の中で、ゆっくり、深く、広がっていくものです。

苦しみや恐れから逃れたいという思いだけで恋愛に走れば、どうしても彼に求めるものが大きくなりすぎて、バランスが失われます。

あまりにも重い愛を求められれば、彼は押しつぶされそうになって、逃げたくなってしまうでしょう。

何回かのメールのやりとりの結果、М子さんの場合は、お母さんやお父さんとの関係や、幼いころの家庭環境が、彼女の心理状態に影響していたことがわかりました。

その部分を彼女自身がしっかりと認識できれば、今感じている苦しみや淋しさ、恐れから解放されるヒントが見つかるかもしれません。

(これは、このメルマガの第4号でもお話したことに関係してきます。

バックナンバーでご覧になりたい方はこちらから、第4号をお読みになってみてくださいね)

もしもあなたの心の中に、М子さんと同じような不安や恐れが渦巻いているとしたら、そんな辛い思いは、いちど全部、誰かに吐き出してしまいましょう。

もしもそういう話ができる人が身近にいなければ、カウンセリングを受けることもいいことだと思います。

そして、疲れきった心に、ゆっくりできる休日をあげましょう。

そして、心に休日を与えてあげたら、心機一転、もう辛い恋愛はしない、って自分の心と約束をします。

そんな辛いパターンの恋愛はもう終わりです。

そして、愛を求める自分から、愛を与えることのできる自分へと成長すること。

それが素敵な恋愛の始まりです。と同時に今の彼からの卒業です。

自分の心を傷つける恋愛はもうしないでくださいね。

心を自由にしてあげましょう。

あなたらしく。

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発行者 ひとみ