夫の浮気と子どもに及ぶ影響について

父親の浮気によって子ども(特に中学生以下)が受ける影響も決して軽視できません。

子どもの目の前で夫婦喧嘩をしたり、逆にまったく口を利かずに家庭内別居状態になってしまうなど、目に見える形で夫婦関係の異変があれば、理由はわからないとしても1~2歳のお子さんでも感じとりますし、たとえそうした大きな異変を見せなかったとしても『お母さんが悲しそう』とか『お母さんがずっと元気がない』といった母親の様子は、たいていの子どもは嫌でも察します。

親の様子を伺ったり、気遣いはじめる幼い子どももいます。

私が実際に伺ったお話でも、夫の浮気で冷めてしまったふたりに向かって、2歳の娘さんが「パパとママって、ラブラブだよね」とわざと二人の手をつながせようとしたり、ふたりの間に入ってきたりするそうです。

想像するだけでも幼い娘さんが可哀そうで、痛々しく思います。

また、子育て中のお母さんが、夫の浮気を知ってフラッシュバックになったり、イライラやストレスを抑えることができず、子どもに対して辛く当たったり、ヒステリックに叱ったりして、自己嫌悪に陥ってしまうという話もよく聞きます。

これも立派な『浮気の弊害』です。

そもそも親子は『気』でつながっていますから、お母さんがそのような状態であれば、子どももまた情緒不安定になることは避けられません。

家のことも手につかず、子どもの面倒もみれなくなり、妻としても、母親としても自信を無くしてしまう方もいらっしゃいます。

『たかが浮気、どっしり構えていれば大丈夫』と言っていられるうちはよいですが、浮気は夫婦の問題から『家族の問題』に発展していきます。

特に子どもとの関係が荒れてくると、実際に様々な影響が及んでくるのです。

また、『子どもには父親が浮気していることは言えないし、知られないようしています』という方も少なくないです。

もちろん、お子さんが受けるショックや影響を考えると、その通りだと思います。

また当の夫自身も、『自分が浮気していることは、子どもには絶対に知られたくない』と思っているものです。

ただ、お子さんが小学生~中学生くらいになると、父親の浮気を隠し切れなくなってくることも多いです。

そして、浮気しているお父さんに対しても、それを知ってて何もいえずにいるお母さんに対しても、どちらも強い不満や憤りを感じるようになり、反抗期や思春期と相まって、不登校や非行に発展するケースもあります。

子どもは子どもの目線でしかものを見れませんから、なかなかそのあたりのお母さんの心情を理解するには至らず、『自分には厳しくしつけようとするくせに、当の親たちはなんなのさ?』と理不尽さを感じて、親を拒絶するようになる子どももいます。

ただ、一方でお母さんを慰め、励まし、支えようとする子どもたちがいることも事実です。

特に高校生以上になってくると、逆に母親の相談相手になったり、実際に父親と話をして、浮気をやめさせるところまで行動を移していくケースも増えてきます。

(私のご相談事例でも、浮気相手から父親を取り返した娘の記録としてご紹介しています)

子どものいうことはいつも直球で、ある意味、容赦はありません。

父親としてその声を無視することができず、子どもに説得されて相手女性と別れる決心をした事例はたくさんあります。

もともと子どもと不仲という場合はこの限りではありませんが、子煩悩な夫、子供と仲のよい関係を築いている夫の場合は、たとえ相手女性に夢中なってしまうことがあったとしても、子どもとの関係まで壊してしまうことは本意ではなく、冷静な思考力が戻ってくれば、子どもを失うリスクを負ってまで相手女性を追いかけることは少ないです。

それから、たとえ今現在、浮気をしている男性でも、子どもにとって恥ずかしくない父親でありたいという自覚がまったくなくなっているわけではありません。

子どもにはよい顔をしたいし、軽蔑されたくないし、慕われていたいと思っています。

とはいえ、浮気している自分が父親としてどうなのか。

たとえば子どもに『ウソをついてはいけないよ。隠し事しはいけないよ。約束は守りなさい。お母さんを大事にしなさい』と諭すべき立場の自分が、このありさまでいいのか?

父親として、どの顔で毎日子どもと接したらいいのか。

中には、お子さんから『お父さん、どうしちゃったの?どうしてお母さんをそんなに悲しませるの?私たちのこと、大事じゃないの?』と涙ながら訴えられて、子どもの言葉に我に返り、父親としての自分を見つめ返すことで、浮気を終わられることができたケースもたくさんあります。

結局、浮気をやめられないのは、本人の『甘さ』なのかもしれません。

私はよく、ご自身の浮気でお電話くださる男性に、次のようなお話をさせていただくことがあります。

大切なものはひとつだけ、守れるものも一つだけ。

その「ひとつ」が何なのか、答えは初めから出ているはずです。

問題は、欲や一時の感情を鎮めたあとに、そこに気づけるか否かだと思うのです。

あなたにとって、その『ひとつ』とは、なんですか?