浮気された後のフラッシュバックについて

浮気のご相談を伺っていると、夫は相手女性と別れてくれたけれども、どうしても辛かったときのことが忘れられず、時折感情的になって夫を責めてしまいます、という方がよくいらっしゃいます。

これはいわゆる「フラッシュバック」といわれるもので、たとえば相手女性と同じ名前を何かで見かけたり、夫が嘘を言って相手女性と会っていた地名が天気予報で出るといった小さなきっかけでも、不安や悲しみ、怒りといった感情がこみあげてきて、発作的に夫に当たってしまうわけです。

多くの場合、半年から1年くらいは、こうした経験を皆さんされていらっしゃるようです。

この期間は個人差があり、中には、夫の浮気から9年経った後でも、フラッシュバックに苦しんでいる、という方もいらっしゃいました。

当の夫にしてみれば、妻に浮気がバレて、その事実を認めて相手女性との関係を終わらせた時点で、最大限に誠意を尽くしたつもりでいますので、『これで妻は自分を許してくれて、今まで通りの関係に戻れるはず』と考え、妻にもそれを望みます。

極端に言えば、夫にとっては、相手女性と別れた時点で、もはや浮気は『過去の話』なわけです。

ところが妻にしてみれば、今まで夫を信じていて、それまでの生活が幸せであればあるほど、裏切られた思いは深く、たとえ夫が相手女性と別れてくれたとしても、それだけですぐに夫の裏切りを許せるわけもないですし、心は深い傷を負っています。

そして、この状況の中にいる妻は、自分の苦しみと夫の平然とした様子に大きなギャップを感じ、夫が反省していないとか、自分の苦しみを理解してくれていないことに強い不満を感じてしまうのです。

私のもとにご相談いただく方にも、『夫は優しいですし、精一杯に家のこともしてくれるし、夫なりに頑張っていることはよくわかっているのですが、それでも、どうしてもまだ夫のことを信じられないし、もとのように夫に対しての気持ちが持てないでいます』とおっしゃる方も少なくありません。

そして、夫が普通にテレビを見て笑ったり、スマホでゲームをしている姿を見ると、なんだか無性に腹が立ってきて、『私がこんなに苦しんでいるのに・・・・・!』と怒りをぶつけたくなったりすることもあるでしょう。

でも、夫は夫で、妻が依然として時折見せる悲しい顔でいることや、元通りの明るい日常に戻れていないことに多少なりとも責任を感じ、なんとか修復したいと考えているものですが、この状態が長く続くにつれて、『これ以上どうすればいいんだ?』と途方に暮れてしまい、逆に、いつまで過去のことを言っているつもりだ?』と急激に態度が冷たくなったり、妻を拒絶したり、避けたりするようになってしまうこともあります。

フラッシュバックは我慢する必要はありません。

この原因を作ったのは夫なのですから、夫に対して感情をぶつけてしまうことは、ある程度は許容してもらうほかないことです。

ただ、あなたが落ち着きを取り戻したら、一言でいいですから、ご主人にフォローを入れてあげてください。

たとえば、『さっきはごめんね。ときどきすごく不安になって、自分でも感情が止められなくなってしまうの。でも、もう大丈夫だからね』と

あなたの気持ちをできるだけ具体的に言ってあげていただきたいのです。

そうすれば、ご主人は、あなたが責めているのではなく、不安からくるものだと理解するので、辛抱強くあなたを受け止めてくれるようになるでしょう。

そうしたご主人の優しやや誠実さを感じていくなかで、あなたの心のリハビリは進み、少しずつ、フラッシュバックも治まっていくはずです。

そのため、夫の浮気がそれほど妻の心の傷となってしまっていることを、夫にもしっかり受け止めてもらう必要がありますし、逆に、こうした夫の気持ちがまったくないと、いつまで経っても妻の心の不安は消えず、フラッシュバックが長期間に及んでしまう原因にもなります。