B男さんの妻A子さんからは、数回にわたりB男さんの不倫についてご相談をいただいておりました。
B男さんは、すでに相手女性とは別れていているとのことですが、A子さんはどうしてもB男さんのことが信じられず、疑いの気持ちを持ってしまうということでした。
また、A子さんは、『夫の本心がわからない。自分と本当にやっていく気があるのだろうか』という不安をお持ちだということでしたので、A子さんのご依頼のもと、B男さんにコンサルティングを実施させていただきました。
①夫は相手女性と別れたと言っているが、夫のことが信じられない。本当に別れたのだろうか?
②これからも夫婦としてやっていく気があるのか。夫の本心を知りたい。
この二つのポイントを踏まえて、B男さんとのやりとりを一部抜粋して書いています。
~浮気修復コンサルティングの中で~
(掲載にあたり、ご本人の承諾を得ております。内容は一部抜粋となります)
B男さん 「妻から突然責められることがよくあります。今でも許してくれてないんだな、と感じています」
牧口 「それは浮気のトラウマから生じるフラッシュバックですね。ご主人が何もしていなくても、ふとしたきっかけで辛かったときの記憶が蘇ってきて、感情的な言動に走ってしまうんです」
B男さん 「そうなんですか?」
牧口 「フラッシュバックは自分でも止められない発作的なもので、疑いよりも不安の気持ちから起こります。決してご主人を責めているわけではないのです」
B男さん 「なるほど。正直、『また始まったか……いつまで続くんだろう』と途方に暮れてしまってました」
牧口 「奥様は、まだご主人が相手女性と続いているのではないかと不安でたまらないんですよ」
B男さん 「それは理解できます。浮気をしたことは事実だし、妻に対して悪いという気持ちもあります。でも私は本当に相手女性と別れていますので、妻に信じてほしいです」
牧口 「女性にとって浮気は、男性が想像する以上の苦しみが伴うことです。その苦しみゆえに、浮気が終わった後にも長期間に及んで心に深い傷を負ったまま苦しみ続けてしまうことがあります。でも逆に言えば、それはご主人を心から信じていたからこそ、そうなってしまうんですよ」
B男さん 「今の妻はまるで信じてくれませんけどね。ここまで信頼を失うとは、自分でも意外でした」
牧口 「相手女性をときどき思いだすことはありますか?未練を感じたりとか」
B男さん 「彼女を思いだすことは時々はあります。でも、相手女性に未練があるかどうかは自分ではわからないです」
牧口 「彼女に会いたいと思うことはありますか?」
B男さん 「自分でも不思議なんですが、会いたいという気持ちはありません。」
【一部省略】
牧口 「ご主人は、これからも奥様と夫婦としてやっていくお気持ちはおありですか?」
B男さん 「私は妻とはやっていきたいです。そのことに迷いはありません。ただ、妻の本心がわかりません。妻は今、どういう心境なのでしょうか」
牧口 「奥様は心が深く傷つき、自分自身に対しても自信を失っている状態です。妻としての自分、これまでの結婚生活、信じていた夫に裏切られ、今も心の不安から逃れられずにいます。以前に私が奥様からお話を伺ったときには、奥様は、『夫はもう、私を愛してくれないかもしれないです』といったことや『自分がどう変わったら、夫は私を好きになってくれますか?』といったことも仰っておられました」
B男さん 「妻は私に遠慮なくポンポンものを言う性格で、カカア天下の典型だと思っていましたが……(苦笑)
牧口 「いえ、そういう方ほど情が深いんですよ。情が深いからこそ、裏切られたショックも大きいわけです。それに、ポンポンものを言えるのは、それだけご主人を信じているからです。『これを言ったら嫌われる』と思ったら、何も言えなくなりますからね。ちなみにですが、ご主人は奥様に直してほしいところはありますか?その……ポンポンいうところとか」
B男さん 「いえ、ありません」
牧口 「……今のままでいいんですね」
B男さん 「私が浮気したあと、妻はよくヒステリックになります。治してほしいといえば、そこだけですけど、それは私が原因を作ったんですよね……。妻との関係を修復していくために、私はこれから、どうしていけばいいですか?」
【一部省略】(以下はプライベートな対処方法ですので割愛いたします)
B男さんには、浮気をされたときの妻の不安定な心の動きやフラッシュバックのことなどを説明させていただきました。
B男さんのお話を伺ってみて、非常に率直な思いを口にされていて、奥様との関係修復を真剣に考えてコンサルティングに望まれている印象を強くうけました。
あわせて、隠れて相手女性と関係を続けている可能性はほとんどないと感じました。
ご主人とのコンサルティングが終わった後、A子さんにはご相談結果のご報告をいたしました。
A子さんは、ご主人を信じられずにいた気持ちが、ずいぶんとすっきりしたと言っておられました。
その後、A子さんとのお電話で、『あれから主人が凄く変わったんです。私の話しを辛抱強く聞いてくれて、フラッシュバックのあとにも、以前のように嫌な顔をしたりせず、優しく肩を抱き寄せてくれました。夫の心が少しずつ信じていける気がしました』と仰っておられました。