※プライバシー保護のため、文中の氏名、年齢、家族構成などは、ご本人の了解のもと、脚色を加えておりますことをお断りさせていただきます。
【尾崎(仮名)さんのケース』
尾崎さん48歳、ご主人は49歳。
お子さんは19歳になる大学生の双子と高校一年生の三人。
ご主人とは5年の恋愛期間を経て結婚して21年目になるそうです。
ご相談は次のようなものでした。
『今年の5月に、主人から『籍抜きたいんだけど』と言われました。
それ以前から、主人の行動がなんとなくおかしいと感じて、『もしかしたら浮気してるの?』と思っていた矢先のことでした。
でも、主人は私との性生活がないことと、私の主人に対する態度が悪いということを理由として主張してきました。(浮気については、その時はなぜかとても怖くて聞けませんでした)
性生活については、最初の子供(双子)が生まれた後から、私が子育ての疲れからそんな気分になれず、義務的に相手をしているという状態が不満だったようです。
ただ、出産の後は主人の積極的な子育ての協力があって、一時的には、性生活も以前のように戻りました。
でも、三男出産後の主人は、飲み会やスキー等の遊びに出ることが増える一方で、子育てや家事への協力はゼロ、私はというと病気がちな三歳の双子と赤ん坊を抱えて、自分の身なりにかまう暇もなく毎日を過ごしていました。
性生活についても、子育ての疲れと主人の身勝手さに憤慨していたため、私も積極的ではなくなりました。
それでも、妻であるからには我慢してでも受け入れなきゃいけないと思っていましたから、いくら疲れていてもイヤだとは言えなかったのですが、私が乗り気じゃないことは主人にもわかりますよね?
10年ほど前に主人から、『 (セックス)したくないなんて異常だよ。病院でも行って来い』と言われて、ショックで目の前が真っ暗になりました。
『私おかしいの?病院ってどこいけばいいの?』と聞いたら、『精神科に決まってるだろ』と冷たく言われて・・・・
でもね、行けませんでした。
病院に相談したら、夫婦揃って来て欲しいって言われました。
でも、主人は、俺は正常なんだから行く必要ないってそっぽ向かれて。
辛かったです。
そっぽ向かれたことが、ではなくて、好きなのにセックスする気になれない、我慢して受け入れても気持ちよくなれないことが・・・
主人の事、愛してましたから。
それからは、疲れてるとか関係なしに、『受け入れられなかったらどうしよう。感じなかったら主人怒るんだろうな』なんて考えると夜が来るのが怖くなり、寝たふりをしたり、主人が早く寝てくれないかと用事を作っては寝室に行くのを遅らせたり・・・・
でも、主人の冷たい言葉や態度に耐えきれなくなった私は、寝室を別にして夫を遠ざけるようになっていきました。
主人はそのことも気にいらなかったのでしょう。
でも、子供のことも私のこともほったらかしで遊びまわる主人に、私は無性に苛立ち、喧嘩が絶えなくなってしまいました。
後になって、主人はそれも苦痛だったと・・・・
離婚の話しが出た後、『俺は家がつまらんから遊びに行くのが増えたんだ』、『10年以上もセックス拒否され続けて我慢できるか!』と主人は言いました。
でも、私は決して主人を拒んできたわけではありません。
それどころか、好きなのにできないことが悲しくて、そのたびに『ごめん・・・』と泣きながら謝っていました。
せめて、主人の言葉に少しでも優しさがあったら。
少しでも私の思いを察して、『今日はだめか?しんどいのか?気にするな』と優しい言葉をかけ、抱きしめて休んでくれたなら、それだけで、どれだけ気持ちもほぐれたかもしれないのに・・・・・・。
(一部省略)
尾崎さんは、お電話の途中で、当時のことを思い出して、声を詰まらせていらっしゃいました。
10年以上にわたりご主人との性生活に悩み、子育てや家事に追われる中で夫婦関係にすれ違いが生まれていったことは、尾崎さんにとって本当に寂しく、お辛いことであったと思います。
その後、尾崎さんはご主人の浮気相手について判明したということで、ご連絡をくださいました。
その内容は以下のようなことでした。