日本で暮らすイラン人夫の浮気⑤

前はこちら

【状況解説&対応アドバイス】

加奈子さんのご主人に限ったことではないですが、相手女性が心の逃げ場所になっている場合、妻との間で口論になったり、めんどくさい展開になってくると、向き合って話し合うというよりも、女性のもとに逃げてしまう傾向があります。

今回は、加奈子さんがせっかく料理を作って支度をしているときに、相手女性からの電話があり、そのまま20分もトイレで会話をされたわけですから、加奈子さんが責めてしまったのも無理はなかったと思います。

おそらくご主人は、加奈子さんに一方的に責められたと感じて、反抗心から家を出ていると思いますので、とにかくご主人にもどってきてもらうために、まずはご主人の怒りを鎮めることを最優先に考え、以下のようにお伝えしました。

『本来であれば、ご主人が加奈子さんの気持ちを理解して「悪かった」と思って帰ってきてくれることが理想なのですが、加奈子さんに「責められている」という意識を持っている限り、意地を張ってしまう恐れもあります。

そうなると、ご主人自身、戻るきっかけを失ってしまい、女性との関係がより一層深まってしまうことも考えられるため、とにかくまずは、ご主人に戻ってきてもらう方法をとったほうがよいかと思います。

具体的には、ご主人の怒りを鎮めるために、まずは、責めてしまったことを謝罪して、率直に、一人の女性としてあなたを愛しているし、あなたが必要だから、とにかく家に戻ってきて欲しい、というように、自分の気持ちをご主人にメールで伝えてみてはいかがでしょうか』

後日、加奈子さんから返信がありました。

ご主人にメールを送った翌日に、『お前の気持ちはわかったから、帰る』と返事が来て、その日の夕方、ご主人は戻ってこられたそうです。

ご主人は『女性と話をしたことは事実だが、加奈子が一方的に責めてきたので、もう俺のことが嫌いなのだと思った。俺が日本で頑張っていることや、苦労していることを何もわかってくれてないのだと思った』と言っていて、裏を返せば、ご主人は加奈子さんに「認めてほしかった」ということですね。

自分が浮気をしているときに、妻に認めてほしいと求めること自体、とても理不尽なことだと思いますが、妻に拒まれたとなれば、それがまた相手女性へ気持ちを向けてしまう要因にもなるので、まずはご主人の気持ちに理解を示すことで、その後の話し合いにつなげていくというのもひとつの方法です。

(続きはこちら)