浮気の心理:不倫して優しくなる夫

浮気のご相談をうかがっていると、『夫は浮気をしていながら、私にも優しくしてくれます。でも私はその心情がまったく理解できません。夫は、いったいどういうつもりなんでしょうか?』といった声がよく寄せられます。

このお答えをさせていただく前に、ちょっと触れておきたいことがあるのですが、浮気に限らず、女性にとって男性の思考というのは、何を考えているのかわからない、というか、なかなか理解できない部分もありますよね。

特に、『浮気をしておきながら、どうして私にも優しくなれるの?』という疑問は、多くの女性が感じられるところだと思います。
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そもそも男と女という個々の思考には、人類が誕生して、はるか数百万年の種の進化の過程において培われてきたものがあり、男と女では、脳の構造はもちろん、感情や思考においても、それぞれがまったく違う特性を持つようになっています。

つまり、あなたが女性としてご主人に思うことや感じることと、ご主人が男性としてあなたに思うことや感じることは、時に真逆であり、時に矛盾に満ちたものだったりするのは、無理からぬ話なわけです。

そして、あなたがご主人を理解するためには、男と女の脳の特性に根本的な違いがあることを知る必要があります。

脳の特性が違う、ということはつまり、『浮気』というひとつの事象(ことがら)に対して、ご主人はあなたと異なる思考をし、異なる感情をもち、異なる反応を示し、あなたにとって重要だと思うことが彼にとってはどうでもよかったり、あなたにとって単純明快なことが彼にとっては理解不能なことだったり、あなたにとって無意味なことでも、彼にとっては極めて重要だったりする、ということです。

(もちろん、全てがそうだと言っているわけではありませんよ。あくまで、そういう場合が多々ある、ということです(^_^;))

もしも、あなたがご主人に対して、「私たちは愛し合っているんだから、同じ思いを抱いているはず」とか、「私のことが好きなら、彼は必ずこう言ってくれるはず」などと思っていると、その思いはあっけなく打ち砕かれ、ご主人の発する言葉や態度のことで失望したり、ご主人の愛情に戸惑いや疑いを持ったりして、彼という人がまったくわからなくなってしまうこともでてくるでしょう。
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そして、それはやがて夫に対する不満となり、「彼はすぐに指図するけど、私のことを少しも理解してくれない」とか、「私がいくら言っても改めてくれないのは、私を愛してないからだ」とか、あるいは逆に、「彼が私の言うことを聞いてくれないのは、私の愛情が足りないからだ」とか、「彼がすぐに怒ったり、黙り込んだりするのは、私が悪いからだ」などと、見当違いな解釈を持ち、ますます悩みを深くしてしまう結果となるのです。

あなたがご主人とよりよい関係を築いていきたいと望まれるのであれば、まず、あなたとご主人の思考には根本的な違いがあることをきちんと受け止め、その根源は男女の脳の特性の違いであるということも、よく理解しておくことが大事です。

そのうえで、冒頭の話に戻りますが、『浮気をしていながら、妻に優しくできるのはなぜ?』というご質問の答えとしては、いくつもの理由が存在します。

まず、浮気をした男性は、多少なりとも罪悪感が根底にあるので、妻に対して優しくするとことで、精神的なバランスをとろうとしていることも理由のひとつです。

これは妻に対してだけではありません。浮気をしている男性のなかには、普段に輪をかけて、子どもの面倒を良く見るようになったり、ペットを可愛がるようになる方もいます。

これは、外で浮気してる分、家にいるときは家のことをしっかり手伝おうとか、自分なりの罪滅ぼしをしているわけです。

それから、優しく接することで妻の反応や態度をうかがって、バレていないかチェックしていることもあります。

たとえば、ケーキを買って帰り、妻が喜ぶ顔を見て、その表情や様子から、疑われていないか確かめているんですね。

また、浮気をしていることで、妻に見捨てられては困る、という防衛本能が働いて、優しく接していることもあります。

浮気はしているけれども、自分の家庭や家族を犠牲にするつもりはないし、自分の居場所がなくなるのも避けたい、という男性の場合、進んで手伝いをしたり、妻の気にいるようなことをして、「ぼくはここにいるよ」的なアピールをすることがよくあります。

そして、これは一番妻にとって理解不能なことかもしれませんが、妻と相手女性のどちらともうまくやっていきたいし、どちらも大事にしたいので、相手女性にしたことは妻にもする、逆に妻にしたことは相手女性にもする、といった、ある種の平等感のもとで、妻と相手女性のそれぞれに優していることがあります。

いわば、『妻モード』と『相手女性モード』を、頭の中のスイッチで切り替えて、両方に『君が大事だよ』と言ってるわけです。

しかも、夫はそうすることで、妻に対してもそれなりに責任を果たしているような気になってしまうので、なおさら始末が悪いです・・・