肉体関係がなければ浮気じゃない?

写真浮気について妻が問い詰めたときに、『彼女はただの友達だし、食事をしていただけだ』とか、『会社の同僚とメールをするくらいいいじゃないか』というふうに、夫が開き直って言うことがあります。

また、夫自身に浮気をしている意識が本当になくて、『どうしてこんなことで妻は騒ぐんだろう?』と本気で思っていることもあります。

浮気は、法的には不貞行為と呼び、配偶者以外の異性と肉体関係がある場合をいいます。

逆にいえば、肉体関係がなければ、キスやハグがあったとしても、法的にいうところの『不貞』ではありません。

夫もそのことはよく心得ていて、『俺は浮気はしていない』と頑なに主張するのは、相手と肉体関係に及んでいないから、という理由によることが多いです。

では、肉体関係がなく、こっそりメールをしたり、時折会っているような場合には、妻は辛い思いをしながらも、黙って見ているしかないのでしょうか。

私のもとに寄せられる相談のおよそ3割程度は、肉体関係はない(と思う)けれども、異性との関係を不審に思っている、という状況です。

肉体関係がなく、同僚とメールをするだけで浮気といえるか、と問われれば、答えはノーです。

友達と食事をするだけで浮気といえるか、と問われれば、これも答えはノーです。

でも、友達であろうとなんであろうと、妻に隠れて他の女性と二人きりで会ったりすることは、夫婦のルールとしてNGでしょう。
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まして『異性』として相手を認識し、なおも関係を深めようとすることは、その行為自体が妻を裏切る行為です。

相手女性と食事をしたことや、メールをやりとりしたことが浮気であるか否かが問題なのではなく、夫が相手に対して、異性としての意識を持って近づいていること、恋愛感情を抱き、妻に嘘をついてでも、相手との関係を深めようとしていること、そして、その犠牲として、妻であるあなたが苦しみ、辛い思いをしているなかで、夫婦としての幸せが壊されていることが問題なんです。

そのような中で、たとえ相手女性と肉体関係がなくても、妻であるあなたが、精神的苦痛を受けているという事実がある以上、夫の行為は決して認められるものではないのです。

あなたの夫は、妻であるあなたに対して『幸せを守る責任と義務』があります。

『肉体関係がないから浮気じゃない』なんて主張をする以前に、夫として、妻に対して誠実であるかどうか、その責任と義務を果たしているかどうか、ということだと思うのです。

ちなみにこれは、どこからが浮気か?という話しに通じる部分でもあります。

もしも二人の認識にズレがあれば、守る約束の基準も曖昧になりますから、互いにレベルあわせをすることも大事なことです。

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【補足の追記】

若い頃からたくさんのガールフレンドがいたような男性は、結婚したあとも『自由恋愛』の延長線上で、妻以外の女性と交際を続けたり、ふたりで食事をしたりすることが日常的になっている場合があります。

そういう夫にしてみると、『自分のしていることは結婚前と変わらないし、ずっと前から知り合いだった女性とメールをしたり、食事をすることが、どうしてそんなに妻にとって耐え難いことなのか、俺はまったく理解できないよ』と本気で思っていたりします。

確かに、結婚したからといって、それまでの交友関係をすべて断絶するわけにはいかないし、中には、結婚式に参列して祝ってくれた高校や大学の同級生、毎日顔を合わせる職場の同僚などもいるでしょうからね。

でも、だからこそ、結婚したあとには、そういう『仲間』との付き合い方について、夫婦の認識をあわせていくことが大事になってくるのです。

浮気で悩んでいる方のご相談を伺っていると、この夫婦間の認識に相当のズレが生じていることが少なくありません。

たとえば、ちょっと極端な例かもしれませんが、職場の同僚(女性)と同じ店で昼食を食べたからといって、それをいちいち怒る妻はいないと思います。

でも、仕事のあとに二人でディナーに行ったり、お酒を飲んだりされたら、それを快く思う妻はいないでしょう。

この違いは、妻の目からみれば明白なものですが、当の夫にしてみればたいした違いはない、と思ったりしています。

ただ、そんな夫でも、仕事帰りにふたりで食事に行ったとは妻に言えない。

当然、次に飲みにいく約束をしたことも言えない。だから嘘をつく。隠れてメールをする。

夫自身は、別に相手を口説こうと思って誘っているわけではないし、その女性とセックスを目論んでいるつもりもないから、不倫とは思わない。でも、妻が知れば怒るだろうし、面倒くさいことになるから、内緒にしたい。

相手との不倫関係は、そんな軽い感覚から始まることがほとんどです。

でも、浮気というのは相手がいることですから、夫自身にその気がなくても、相手の誘惑に負けて肉体関係に至ってしまう可能性もありますし、相手と一緒にいる時間が長くなっていく中で、むしろ相手女性のほうが本気になってしまうこともあります。

始まりの感覚は軽いものであっても、そのあとに生じる結果は決して軽いものではないのです。

こうした点を夫婦で認識しあうことは、浮気を予防、再発防止をはかっていくうえでとても大切なことだと言えます。

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