夫が浮気するのは、妻が悪い?

あるご相談者様から、こんな話を聞きました。

「あるカウンセラーに夫の浮気を相談したら、『夫を放っていたあなたにも相当な原因があります。夫に戻ってきてほしければあなたが変わることが必要なんです』と叱られてしまいました。私が悪かったのでしょうか?」

この方は、夫が浮気をしたのは自分が原因だと思って、とても苦しんでおられました。

浮気の理由として、「妻が自分を構ってくれなかったから」ということを言う夫は、確かにいます。というか、多いです。

中には浮気がバレたときに、逆ギレしながら「俺が浮気をしたのがおまえのせいだ!」と妻を責める夫もいます。

でも、だからといって、問答無用に「夫を放っておいた妻が悪い」というのは、私は違うと思うんです。

たとえば、さきほどの方は、3歳と1歳のお子さんがいらっしゃって、家事と育児をすべて自分ひとりでこなしていました。

自分のことも後回しにして、子どもの世話をして、食事をつくり買い物に行き、掃除や洗濯をしている日々のなかで、とても夫を構っている余裕などありませんよね?

しかも夫はいつも帰宅が夜中の11時とか0時を過ぎたころなので、事実上母子家庭に近いような状態でした。

ただでさえそんな状態のなかで、浮気をされた妻の心は深く傷つき、辛く苦しい状態のなかで悩んでいるのですから、そのうえ、「放っておいた妻が悪い」というのは、あまりに酷という気がします。

もちろん、妻側にも、夫の浮気につながる理由の一端がある場合も、確かにあります。

男というのは、心の中では妻に甘えたい、甘えさせてほしいと思っているものです。
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これは心理というより、むしろ願望ですかね。

だから、ときには優しくして欲しい、自分の相手もして欲しいというのがホンネなのです。

ところが、忙しさのあまり、夫に対する愛情までどこかに忘れてしまう妻もいます。

すると、夫は放っておかれた猫のように、イジけて外に出て行ってしまうことがあるのです。

冒頭のカウンセラーの方が言われていたのは、もしかするとこのことだったのかもしれませんが、でも、だから妻が悪い、妻の努力が足りないというのでは、『結果を見て原因を見ず』に等しい話だと思います。

多くのご夫婦は、日常生活のなかで、お互いに相手の大変さを理解していない、という現状があります。

その原因はコミュニケーション不足、つまり、ふたりの会話がないんです。

会話がないから、夫婦が互いに、相手がどれほど大変で、忙しくて、どれだけ頑張っているか、わからないんです。

そんな中で、夫の浮気が発覚すれば、妻は『私はこんなに毎日大変なのに、浮気するなんて信じられない』と思うでしょうし、一方夫は、放っておかれたことを恨み節にして、むしろ自分が被害者のような言い分を並べるかもしれません。

だから浮気の話しあいをするときには、『夫が浮気をした』という部分だけではなく、その背景に何があったのか、夫婦関係のありかたを見つめなおすことも必要になってきます。

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